ポンペ病

ポンペ病について

酸性マルターゼ欠損症(Pompe病)について

グルコース(糖の一種、ブドウ糖)は、食事から摂取される重要な栄養素のひとつで、体内でエネルギーを産生するのに利用されます。
グリコーゲンは、このグルコースを体内に蓄えるために体が長く繋げ合わせたもので、特に肝臓や筋肉に蓄えられています。
植物ではデンプンに相当します。
逆にこれを分解する経路にはふた通りあって、その一つが酸性マルターゼがつかさどる経路です。

酸性マルターゼ (acid maltase)(a-グルコシダーゼ(a-glucosidase)とも呼ばれます)は、酵素(物質を化学的に変化させる(代謝)機能をもつ蛋白質)の一種ですが、細胞の中のライソゾームというさらに小さな部屋(小器官)の中にあり、グリコーゲンを加水分解してばらばらのグルコースにもどします。
この酵素が欠損すると、ライソゾーム内にグリコーゲンが蓄積し、ライソゾームが破れて、他の蛋白分解酵素が出てきて細胞を傷害するので、病気になると考えられています

グリコーゲンのことを糖原ともいうので、このようなグリコーゲンの蓄積する病気のことを糖原病と呼び、酸性マルターゼ欠損症は糖原病の一種です。
酸性マルターゼ欠損症は、1932年にPompeによって病気の赤ちゃんの肝臓や心臓にグリコーゲンが沢山たまって腫れていることが報告されたのが最初ですが、30年以上も後になってHersによりその理由が酸性マルターゼの欠損によるというこの病気の本質が示されました。
それで、厳密には赤ちゃんで発病するタイプ(乳児型)だけをポンペ(Pompe)病と呼ぶべきという意見もありますが、医師や研究者でも酸性マルターゼ欠損症全体をポンペ病と呼ぶ人もおります。

酸性マルターゼ欠損症は、その発症時期と臨床経過によって乳児型、小児型(若年型)、成人型の3つの臨床型に分類されます。

乳児型は生後数カ月以内に発症し、心臓、体を動かす筋肉、肝臓などに沢山グリコーゲンが蓄積して、強い筋力低下、肝臓や心臓の腫大などをきたします。
小児型は小児期に発症し、成人型は成人になって発症するもので、いずれも進行が緩徐であり、病変は体を動かす筋(呼吸を行う筋を含みます)にだいたい限られ、筋肉の力がなくなってきたり、筋肉がやせ細ってきたりします。
呼吸の筋肉の障害による最初の症状として不眠、起床時の頭痛、運動時の呼吸困難などがあります。

蛋白質は遺伝子にある設計図に基づいて作られていますが、酸性マルターゼの遺伝子も分かっています。
酸性マルターゼの蛋白質は952個のアミノ酸からできており、遺伝子はゲノム上でおよそ28キロベースの領域に拡がっており、第17番染色体に位置します。

酸性マルターゼ欠損症は遺伝性です。
酸性マルターゼの遺伝子はだれでも二つ持っていて、両方の遺伝子に問題があるときに病気になります。
多くの場合母親の半分の問題遺伝子と、父親の半分の問題遺伝子(両親は二つのうち一つだけが問題のある遺伝子を持っているだけなので病気になりません)が、たまたま合わさってしまった場合に、両方の遺伝子がこの酵素を作れなくなってしまい病気になります。
遺伝子の異常な部位は患者さんによって異なりますが、遠い先祖から伝わってきているものは一見他人に思える患者さんどうし共通に見られることもあります。

専門医の診察や筋肉の生検を顕微鏡でみることである程度診断されますが、生検した筋肉や皮膚から培養した線維芽細胞や、リンパ球などで酸性マルターゼの活性を測定してその低下を示すことにより確定診断されます。
また血液から抽出したDNA(遺伝子)にすでに知られている遺伝子の異常を検出することでも診断される可能性もあります(遺伝子診断)。

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