2001年12月24日

 詩 人

榎本 初によるのページです


 白い猫 Ver.3.0

ひかりの空はいつまでもとおい まあるい

まっしろな手のひらから はじまろう
僕らはもう キス

涙の色なんて はがされて ひとひら

空が 空であるのに地響き轟かすように
覆い被さってきた まるごと空が動いた
のは 晴れわたることを忘れていたから

眉深〈まぶか〉のフェルト帽から とぶ

カンバスにかすれたように ほお
を染めた炭火が焦がれていく 空
の向こうで しっぽの猫がゆれて
いて

かたくな 種またたかず花 手のひら

ひげの猫の伸びた先へ ためらわない
濡れたにおい 口笛

あかりの雪はどこまでもおどる まわるよ
2001.12.14
Ver.2.0


なかない猫・バナー
Copyright(C) 1998-2002 INOUE Kazuyoshi. All rights reserved.
well@gw1.gateway.ne.jp