合気道とは

合気道開祖植芝盛平翁(1883〜1969)が、若年の頃より、日本古来の幾多の武術(起倒流柔術、柳生流柔術、大東流柔術等)を、修行体得され、また日本古来の古書、宗教的教義などを研究研鑚された結果、創始された新しい武道です。
合気道は、日本古来の柔術技法を鍛錬技術とし、その中心に高い精神的哲理を生かした心身鍛練の道である。すなわち、いたずらに力に頼り、強弱勝負を争う格闘技でなく、同志と切磋琢磨をはかり、自己の人格的完成を願いながら、気と理を和する心身一如の武道である。

合気道の現状

昭和の初め頃、開祖により大成された合気道は二代道主植芝吉祥丸(きっしょうまる)(1992〜1999)によって国内、国外に普及し、現状では道主植芝守央(もりてる)のもと国内はもとより海外90カ国、約160万人の人々が日夜稽古に励んでいます

稽古の特色

試合がない、すなわち合気道は競技体系をとらず、日々技法の修練を繰り返すことによって人間の内実的飛躍を主眼としている。技法は、間合いを生かしながら相手の死角側面に入る「入り身」と、中心をしっかりさせ自在に丸く移動させる「円転の捌き」を基に成り立っている。相対的に技をかけつかけられつつという修練法(型の反復稽古)により老若男女問わず誰でも楽しくその人なりに鍛錬(稽古)を継続していけるように体系づけられている。

合気道練習場の心得

(開祖が示されたものであり合気道の理想の姿を示唆している内容です)

一、合気道は一撃克く死命を制するものなるを以て練習に際しては指導者の教示を守り徒に力を競うべからず
二、合気道は一を以て万に当たるの道なれば常に前方のみならず四方八方に対せる心掛けを以て錬磨するを

  要す
三、練習は常に愉快に実施するを要す
四、指導者の教導は僅かに其の一端を教うるに過ぎず、之が活用の妙は自己の不断の練習に依り初めて体得
  し得るものとす
五、日々の練習に際しては先ず体の変化より始め逐次強度を高め身体に無理を生ぜしめざるを要す。然る時は
  如何なる老人といえども身体に故障を生ずる事なく愉快に練習を続け鍛錬の目的を達することを得べし
六、合気道は心身の鍛練をし至誠の人を作るを目的とし、また技はことごとく秘伝なるを以て徒に他人に公開し或
  いは市井無頼の徒の悪用を避くべし

(植芝吉祥丸前道主、植芝守央道主の御著書より引用および参考にさせていただきました)