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Asics Running LAB 体験

ランニング能力測定
これまでに、2回、アシックス・ランニングラボでランニング能力を測定しました。1回目は神戸(2007年の3月)、2回目は、東京(翌年の7月)今回は、東京での測定内容と特徴を紹介します。アシックス・ランニングラボ(東京)では、ランニング能力を4つの視点から、6つの測定を通して、ランナーのデータを採取します。このデータを元に、科学的に分析を行い、現状の報告および、今後のランニング指針を提示します。(測定結果は、「ランニングフォーム映像DVD」と、ここで紹介する「能力測定結果表」で提供されます。)その他、「全身持久力測定データ」をCSVデータで頂きました。(別途依頼)                                     
   
1) 足型測定   三次元足型測定器で足の形を測定
2) 下肢アライメント測定   骨の配列や、関節可動域を測定
3) 体組成測定   身体の筋肉量と脂肪量を測定              
4) 筋力測定   専門的筋力測定器で、膝の曲力、伸力を左右脚について測定 
5) ランニングフォーム測定   前後横上の4方向からフォームを撮影    
6) 全身持久力測定   呼吸代謝装置を用いて、ランニング中の酸素摂取量や心拍数を測定 Asicsイメージ
                    






                      
※Running Science(アシックス著)一部引用


1) 足型測定

アライメントイメージ三次元足型測定機(インフット)を使用して、足の長さ、足囲、アーチの高さ、かかとの傾き等を測定します。自分の足型を熟知すれば、シューズを購入する際、適切なシューズを選択できます。また、適切なシューズすなわち、自分の足型に合ったシューズはランニング障害の未然防止につながります。したがって、足の形状を知ることは、非常に重要です。






2) 下肢アライメント測定

三次元足型測定機イメージアライメントとは、「骨の配列」のことです。アライメントの測定では、O脚やX脚などの下肢の骨の配列調べるほか、関節の可動域を測定します。

※体の硬さは自慢です。体質なのか、毎日ストレッチを行っても、一向に柔らかくなりません。人並みでいいのですが・・・






3) 体組成測定

体組成測定イメージ体組成とは、身長を構成する成分のことで、具体的には、筋肉量、脂肪量、骨量として測定し、そこから脂肪率を算出します。









4) 筋力測定

筋力イメージランニングにおいて、接地時の負荷は、体重の2~3倍の力(片脚)がかかるといわれています。アシックスでは、「等速性筋力測定器」と呼ばれる専用の機器を使用して、安全に筋力を測定します。この機器により、膝の伸曲時の筋力「絶対値筋力」、「体重当たり筋力」、「筋力バランス」、「左右差」を評価します。
(ランニングキック力は、アシックス・ランニングラボ東京で測定はできませんが、神戸では、測定可能です)筋力評価は、同じ性別の競技ランナーの筋力値と比較して10段階で評価しています。(最高ランクが10で最低ランクは1)



5) ランニングフォーム測定

体組成測定センサーイメージ前、横、後ろ、上からの4方向から同時にランニングフォームを撮影します。
また、「ピッチ」、「ストライド」を計測し、「ストライド/身長比」を標準値と比較します。ランニングフォームの「癖」が良くわかります。

※トレッド・ミル(ランニングマシン)に慣れてないと、安定して走れません。事前にジムで練習していくことをお勧めします。また、吸排気マスクを口元にセットするため、メガネを外す必要があります。コンタクトをお持ちの方は、コンタクトも忘れずに・・


6) 全身持久力測定

体組成測定センサーイメージランニング能力で最も重要といえるのが全身持久力す。一般的な持久力の測定は、実走行測定や、踏み台昇降測定を行い、「呼吸代謝」や「血中乳酸濃度」を測定する方法が用いられますが、アシックスでは、呼吸代謝による方法で、全身持久力を測定します。
測定したランニング速度時速8.5キロ(1キロ7分4秒ペース)を2分間走行後、時速9.5キロから1分毎に時速0.5キロずつランニング速度をあげ、時速16.5キロ(1キロ3分38秒ペース)まで走行。17分間測定しました。

測定の結果
ATペース  13.25km/時(4'31/km) 心拍数 167/分
※AT速度:有酸素運動から無酸素運動にシフトしていくスレッショルド値のことで、この速度を超えなければ、論理的には、いつまでも運動を続けられるペース。(エネルギー源の枯渇が無いことが条件)

RCTペース 14.25km/時(4'12/km) 心拍数172/分
※RCT時速:ATを越えて、きついと感じる速度。血中の二酸化炭素濃度が急激に増加する。ハーフマラソン程度の距離であれば、RCT速度で、走りきるランナーもいるが、フルマラソンをこの速度で走る場合、完全にオーバーペースとなり、レース後半に、大きな「ツケ」が回ってくる。

タイム予測
フルマラソン:  3時間16分
ハーフマラソン: 1時間31分

7) 測定結果のまとめ

足型・下肢アライメント測定
【足型】足囲は左右とも「D」で、細めの足型。
【アライメント】左足の踵が外側に大きく倒れこんでいる。
【関節可動域】股関節の柔軟性が全般的に低い。特に「左大腿表」「左右大腿裏」は非常に硬い。右足の内反方向、左足の外反方向ならびに両足の底屈方向の柔軟性が劣っている。

体組成測定
体重1kgあたりの基礎代謝量は25.0kcalで標準を大きく上回っており、脂肪が燃えやすい体質。
体脂肪率は 8.0% で、ランナーとしては望ましい体型。

筋力測定
【総合】脚力レベルは、競技ランナーと比べても遜色ない。
【左右差】膝を伸ばす力には顕著な左右差が見られ、左脚の筋力が弱くなっている。膝を曲げる力には左右差が見られ、右脚の筋力が弱くなっている。
【前後バランス】右脚の膝を曲げる力は伸ばす力に比べ、相対的に弱い傾向にある。
〔ランニングフォーム測定〕
上体を大きく使った、ダイナミックなフォーム。しかし、前傾姿勢が深く、脚に負担がかかりやすい。

全身持久力測定
快適〜ややきついと感じ出すランニング速度(ATペース)で1キロ4分31秒ペース程度。これをもとに後半のロスを入れてフルマラソンのタイムを予測すると、3時間16分程度と考えられる。
きついと感じ出すランニング速度(RCTペース)は、1キロ4分12秒ペース程度で、両者をもとにハーフマラソンのタイムを予測すると、1時間31分程度と考えられる。

         


8) トレーニング指針

ランニングトレーニング
全身持久力を高めるには、
@ATペースより速いランニング(RCTペース付近)
AATペースもしくはATペースより少し速いランニング(もしくは持続走)
BATペースより遅いランニング
の3つのトレーニングをバランスよく組み込むことが大切です。全身持久力測定の結果から、ATペースは時速13.25キロ(1キロ4分31秒)、心拍数で167拍/分、また@のATペースより速いランニングの速度(RCTペース)は、時速14.25キロ(1キロ4分12秒ペース)、心拍数で172拍/分でした。
 現在は月に200K〜280k、ビルドアップ走、ペース走、インターバル走やクロスカントリーなどランニング量は適切で、多彩なメニューを取り入れておられます。しかし、フルマラソンをメインと考えるのであればレースに向けてのトレーニングではATペースを中心に距離とペースに変化を持たせたメニューを組むようにしましょう。そこで、フルマラソンを走りきるための脚作りとしては25k以上のペース走が鍵となります。初めはATペースよりも1Kあたり30秒ほど遅いペースで行い、回数を重ねて慣れてくれば徐々にペースを上げ、距離も伸ばしていきます。最終的にはATペースでの30K走を若干余裕を残して終れるのが目標です。レースに向けての走行距離の増やし方などは、P36〜37のレベル3を参考にしていただければと思います。

(注1)目標心拍数ですが、アメリカスポーツ医学会(ACSM)のガイドラインでは、健康のための有酸素運動の上限は、最高心拍数(220-年齢)の90%程度とされています。貴殿の場合、(220-50)×0.9=153拍/分となります。ASCMの推奨する運動強度の上限を超えるような練習の場合は、くれぐれも体調には気を配り、体調のすぐれない日は練習を休むようにしましょう。休む勇気も大切です。
(注2)運動強度の高いランニング練習を行うと、その分、脚への負担も大きくなるので、ATペースを超える練習を導入する際には、脚の様子をみながら徐々に増やしていくことが大切です。気をつけながら行ってください。

筋力トレーニング
筋力の強化や維持だけでなく、動きづくりの改善や故障対策になります。次の筋力トレーニングを実施しましょう。
・レッグランジA:脚力の強化。
・片脚スクワットB:左右の脚力バランスの改善。
・ヒップリフトC:脚力の強化。離地後に足先が、外向きになる動きの改善。足先と膝の向きをまっすぐにしてヒップをあげる意識を持って行うのがポイントです。
・サイレイズE:腿の引き上げ動作の改善。
・腹筋トレーニングI:体幹の筋力の強化。上体の安定につながります。
・背筋トレーニングK:体幹の筋力の強化。上体の安定につながります。
・アップライトローイングL:肩こりの軽減。肘から引きあげるのがポイントです。筋力トレーニングは、セット数は1(〜2)セット、回数はきついと感じてからしばらく辛抱できる程度を行います。最初は軽めのランニングの時や走らない日に定期的に行い、慣れてくれば、ポイント練習後に脚を追い込むようにしておこなうようにシフトして行きます。詳しくは小冊子「Running Science」のP40〜48をご参照下さい。

柔軟性の向上
柔軟性を高めることは、筋肉への余分な負担を軽減し故障防止につながるとともに、滑らかなフォームづくりとしても重要です。今回の測定では股関節回りが全般的に柔軟性が低下していました。小冊子「Running Science」のP49〜51のストレッチ@〜Dを重点的に行いましょう。ストレッチのタイミングは運動前後や、お風呂上りなどの身体が温まっている時が効果的です。反動をつけずゆっくり気持ちのいいところまで伸ばして下さい。

フォームの改善
上体の前傾が深くやや重心が前過ぎるように感じます。その結果着地時に脚への負担が大きく、スピードが上がると足が後ろへ流れるようになります。そこで腰を起こした(腰を伸ばした)体重移動によるランニングを意識しましょう。具体的には、地面を蹴るという意識を捨て、「天井から吊られているイメージで上体をまっすぐ立て」→「そのまま身体を前に倒そうとする」→「転ばないために脚が前に出る」→「身体を支える脚の上に腰を乗せていくことで前に進む」→「その体重移動の繰り返し」というイメージを持つことで、自然な重心移動が行われるようになります。

おすすめシューズ
ランニングフォームにおいて、接地〜蹴り出しまでの動きに不安定なところは見られませんでしたが、上体の前傾が深く脚への負担が大きいと思われますので、クッション性に優れたタイプを選びましょう。アシックスのシューズでは、レース・スピード練習用には、TARTHER(R)JAPAN slim<TJR005>、ロング練習用には、GEL-DS TRAINER(R) 13-slim(ゲルディーエストレーナー13スリム)<TJR426>をお薦めします。サイズは26.5cmが妥当と思われますが、ご購入の際は、店頭で必ず足入れを行って、適切なサイズになっているかをご確認下さい。

その他
前回に比べ、ATペースがかなり上がっています。これはインターバルトレーニング等スピードで負荷をかけるトレーニングの成果だと思われます。今後はATペースで走りきれる距離を伸ばすためにATペースでの25k〜35kのペース走での「脚作り」を中心にされることをお薦めします。


9) 持久力測定データ

個別に頂いた、持久力測定CSVデータを元に、ランニング速度、心拍数、酸素摂取量、二酸化炭素排出量をグラフ化してみました。AT値、RCT値が一目瞭然です。

測定データイメージ