トルコ陶器絵付け工房「ふうり」





トルコ陶器絵付けの種類




現在、キュタフヤ,イズニックでのトルコ陶器絵付け(主に絵皿)の表現の種類は主に二種類あ
ります。(ポーセラン(磁器)を除く。)

このほかに、絵付けの表現方法ではなく、材質の違うタイルとして石英タイルがあります。



1. カバルトマ (kabartma)
モチーフを浮き出させ表現する方法です。
素焼きの生地に地の色を吹き付け、乾かしてからモチーフの輪郭を削っていき、その上に色を付けていきます。
絵の具の中 に粘土を混ぜたものを主に使います。
粘土が入っていることで絵が浮き出ます。
細かい表現には向きません。



拡大すると絵が浮き出している
のがわかります。



2.サムル・チャルシュマス (samur calismasi)
イズニック・デザインにみられる一般的な筆の表現方法で、日本でいう「下絵付け」にあたります。
素焼きの生地は瞬間的に大変水を吸うので、描き込むの は熟練を要します。



3.石英タイル(タシュ・チニ)
タイルの構成要素85%が準宝石である石英でできているため、非常に硬く、耐久性があります。彩色したコバルト、トルコブルーが宝石のように美しいです。
現在、トルコで石英タイルが見られる場所としては、トプカプ宮殿のハーレム、リュステムパシャ・ジャミィなど16世紀ごろ建てられた歴史的建造物などです。石英を使ってのイズニック陶器、タイルは16世紀に全盛期を迎えましたが、当時その制作についての文献を残さなかった為、つい最近まで制作がされませんでした。しかし1990年以降、イズニック財団をはじめ、キュタフヤでも幾つかの工房が研究を重ね、石英タイルの制作に成功し、現在は復元、制作をおこなっています。
(写真はアルトゥン・チニ工房の作品)





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