MEW。。。AND THE GLASS HANDED KITES

競ってもいないのになんか、こう・・・
かっこよ過ぎて悔しいぞ!!
この感情は何なのだ??
落とした鉄の音みたいな響きの声と
ずしずしと重く、隙間なく攻撃的で、油断ならない楽器達
そしてめくるめく転調、また転調。
背後に真っ黒い緞帳を下ろして
彼等の音楽は、こっちとあっちの目に見えない境目の色
手に纏わりつくバリアの色。


ミュー
このかっこ良さは唯一無二のものかと思われる。
ファーストアルバムで与えた衝撃をそのままずるずる引き摺り
それを材料に巣作りしちゃったのか??
ますます特異な空間を構築。
今迄にこのアルバムを何度聴いたか、数え切れぬほどでありますが
聴くほどに良さが増します。
鳴っている音がいちいちかっこいいいいいいので
それに気付く度、うおああああなのです。


本作は曲が一つ一つ明確には区切られず
ぶっ続いた構成になっているので
じっくり堪能すればどっぷりミューミューなのです。
ミューは猫の鳴き声とか言ってる場合じゃないぜ。
こんな猫がいるか、いてたまるか。


歌詞が乗るのは2曲目から。
CHINABERRY TREE
この音にこの声が乗るからこその
こその!!
他にはない彼等特有のかっこよさ。
物語チックなメロディーですが、矢鱈と金属的です。


面白い楽器の鳴り方ですね、ぎびぎびぎびぎびぎび。
WHY ARE YOU LOOKING GRAVE?
重力を無視した、のったりしたブランコが視界を横切るようです。
タイトルでもある歌詞第一行目の
「WHY ARE YOU LOOKING GRAVE?」
ふむ、和訳によると(あれ、初めてこれの和訳を見るぞ!!)
「なぜ真面目な顔をしているんだ?」
この始まり方が好きでしてね、と申しますか
この曲、歌詞がとても僕の好きな雰囲気もりもり。
和訳の雰囲気が良いからかもしれませんが
英語の響きも綺麗です。
ボーカルのヨーナスの発音が可愛らしいですしね!!
この可愛さが、重くて激しい楽器の上に吊り下がってるんで
絶妙なのです、このバンドは。


5曲目、APOCALYPSO
4曲目から、急に無理矢理方向を変える巧みなステップで始まります。
この危うさ、緊張感、駆け引き。
個人的に、本作中で最もクールな曲だと思います。
ちびりそうなかっこよさだ・・・何故か神性を帯びている・・・。
滑り込むように入るサビ。
いとも自然、且つ、どぎっとさせられる驚きが在る。
「CARE-LINE,CARE-LINES」がなんとも印象的で
この曲はこの後どうすんだ?!
というような
映画とかに抱く筈の、うわあああな気持ちを抱かされる。
サビ中にある
「WHAT ARE YOUR STORIES ALL ABOUT?」
この一文がとても気に入っております。


調子の変え方が憎い、うまい、スマート。
なんでもないことのような顔して、やってのけてしまう。
SPECIAL
このバンドは、僕的には
ドラムが凄く凄く、良い仕事をしている!!
どの曲も、ドラムにうっとりだ〜。
いや、どの楽器も糞素敵なのですが
ドラムが異常にかっこいい。
一筋縄じゃいかねえぜ、な叩きっぷりでしかも力強い。
このドラムがあればこそ
曲がふわふわ浮かび上がらず
地面から聳え立っていられるのでは・・・ないか?!


凄く神聖な気持ちになるので、せめて手を洗って聴きたい。
声が透明なベールとなって、上から上から降り注いで
一枚一枚は薄くて軽いのに
どんどん重なるので、濃度も密度もとんでもないことになっちまう。
THE ZOOKEEPER'S BOY
中毒性が、僕に対してはあった。
これを聴くと、魂が3センチほど上へ持ち上がる。
いけない讃美歌だ。
怖くなってくるのですもの。
歌詞は、動物の名前が沢山出てきて面白いですよ。
ただ僕にとってはそれどころではない。
僕はこれを聴いてると、何かと戦わなけりゃならなくなってく。
何と戦っていて、何についての戦いなのかも謎ですが
ずっと聴いてると、不安になってくるんです、でも
もっかい聴きたいから聴いちゃう、ああ、怖いよおお〜。

そうそう、これはミュージックビデオも好きです。
シンプルでこれといって何もありませんが
映像含めてこの曲を堪能すると
一層どっぷりなのです。


8曲、A DARK DESIGN
タイトルが渋いっすね。
一つ前の曲までの、昇天モードとはぐいんっと転換。
そしてまた次の曲への移り方がなんとも・・・
良い!!


SAVIOURS OF JAZZ BALLET(FEAR ME,DECEMBER)
ふうわあああああっと風が真っ直ぐに吹き抜けてくような
それを越えると、嘘みたいに静けさが訪れ
「SAY WE〜」から一気にまた音が増えるのですが
不思議な終末感を匂わせています。
そしてこうして和訳を読んでみますとね〜
よく分かりませんが、僕はこれ、好きだなあ!!
「毎晩静かに世界に火をつけている」
ぞっとするじゃないですか。
(どちらの意味でも可)


12曲目、劇的な前奏。
THE SEETHING RAIN WEEPS FOR YOU
ちょっとも突っかからず滑りまくるこの滑らかさが心地良い。
すべっすべなのです。
優雅だ。


WHITE LIPS KISSED
静かに、静かに、確かに、確かに、歌いゆき
シリアスで綺麗なメロディのサビへ辿りつく。
ボーナストラックにて日本語で歌っちゃったのが
お、おおう?!でしたがね。
(出来がどうのってんじゃあないですよ!!
僕は英語の響きが好きなので
日本語に直されても特に嬉しくないってだけですよ
しょうがないんだ、こればっかりは)


本編は非常にラストらしい盛り上がりを見せて終わるのですが
ボーナストラックである15曲目が超絶可愛い小品で
僕はこれで本編おしまいとしても
それはそれで良いのではないかと思います。
しっくりきてると思います!!
FOREVER AND EVER
冬、キャンドル、暖炉の火、今日は聖夜か?!
縁が青っぽい透けたグラスに入ってそうな曲です。
絶対に窓の外は雪景色でしょう。
ちっちゃな男の子の頭を撫でてあげるような曲です。


終わった・・・。
これはずっしりとした作品ですね。
聴き応え満点の良い一品。
段々と暑くなってきましたし、これ聴いて涼むってのも妙案じゃないですか。


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