ハッシュパピー バスタブ島の少女。。。
BEASTS OF THE SOUTHERN WILD


詩人だね!!
主人公の少女、ハッシュパピーのモノローグ?心情吐露のようなものが
とっても詩的で素敵!!
これはつまり脚本の方の力なのか??
う〜ん、心が洗われる思いでありまする。


力強く、生命力に溢れた、傑作です。


水嵩が増せば沈んでしまう島、バスタブで生きる少女とパパのお話。
ママは少女が生まれて、泳いで逃げたという。)
少女とパパはそれぞれ小さな小屋で暮らします。
色んな動物(食料)と
祭日には音楽と花火があり
この地から離れることなど考えられないような人々。
ある日、パパが居なくなり、戻って来たのだけど、様子が変。
ちょっとした口論になり、少女はパパの胸を殴る。
すると
パパは倒れ、痙攣してしまう。
その後、回復するものの
胸の心臓の辺りの血管が浮かび上がっているというか黒ずんでいるというか。
そしてが来てしまう。
怖がる少女、嵐を退治してやると言って空に向けて銃を撃つパパ。
やがて静かになり
バスタブは殆ど水没しておりました。
住人達は逃げたのか、沈んでしまったのか
パパは少女に魚の捕り方を教えます。
此処の最後の住人になってしまっても生きてゆけるように。
さて、実は皆さん、隠れていた(寝ていた)だけでした。
子供達も皆、皆、食べて飲んで騒ごう〜!!
しかし、海水が入ってしまっては
植物も動物も魚も生きてゆけない。
どうにかしなければ。
パパは友人達(結果的にハッシュパピーも)と一緒に
堤防を破壊します。
水は引きました。
が、だからといって全て元通りになるわけでもありません。
そして衰弱してゆくパパ。
腕相撲をして、娘を強く強く励ますパパ。
バスタブを次に訪れたのは、強制退去を求める人間達。
住人達は無理矢理に連れて行かれ
重度の病気持ちだったパパは壁に繋がれます。
こんな所に居られるか〜い!!
仲間と共に脱走だ!!
皆でそれ逃げろ〜!!
ところが、パパは残ろうとします。
私を捨てるのかと食らいつく少女に
死ぬ姿を見せたくなかったんだ、と打ち明けるパパ。
誰のパパもいつかは死ぬのだと。
私のは違う、と言う少女と共に、パパもバスタブへ帰ることにしました。
少女はパパの為に、他の子供たちをお供に、ママを捜しに出ます。
会えました。
パパの言っていたママの鰐の唐揚げを持って、少女は戻ります。
それを食べさせると、パパはゆっくり飲み込み
うまいと言って優しげな表情をします。
そして、泣くな、と。
ハッシュパピーは泣かないと言いながら、涙します。
泣くなと繰り返すパパの瞳からも涙が零れます。
パパの亡きがらを見送り
少女は再び力強く歩き始めるのでした。


名場面のオンパレードです。
生命の輝くような、民族調の音楽も素敵だ。
何故だか打ち上がる花火までもが異様に綺麗。
バスタブから逃げないという人々の、陽気さ、懸命さ、頑なな意思。
どうして彼等は其処を離れようとしないのか。
それは愚問である。


パパはハッシュパピーのことを
でぶっちょボス、と他の呼び名で呼んだりするのですが
それがなんだか可愛らしいというか微笑ましいというか
愛を感じるのです。
お前が死なないようにすること、それが自分の仕事だと言うパパ。
このパパの教育が、厳しくて怖くて、愛に満ち満ちている!!
娘が強く育つように
自分が居なくなっても生きてゆけるように。
パパは少女に、生きる、ということそのものを教えていたのですね。
蟹は、ばりーんっと割って、貪るものなのです!!
感じて生きろ、ということです!!


主人公のハッシュパピー。
彼女はことあるごとに、生きているかも分からないママを呼んでいます。
子供だからね!!
この世界は丁度良く組み合わさっていて
どんな小さな物が、何か一つでも欠けてしまうと
崩れてしまうのだと。
そして彼女は
パパの胸をぶん殴ってしまったあの時を思い
ママに叫ぶのです。
あたし、何か壊した!!
うう・・・思い出しても良いシーンだったなあ、と
目頭が熱くなりますぞおおお。
ほんの一瞬のことなんですがね。
何か、何だか分からないけれど、何かを壊してしまった
それは恐ろしいことなのですが
この子は頑張るので、僕も頑張って見届けなければ。
この少女は泣きそうになりながら
なかなか泣きません。
しかし、本気で死にそうなパパに唐揚げを食べさせた時
最期のあの時にだけ
泣いてしまうのです。
なんてこったい!!胸が熱くなるよ、あひー。
自分はこの世界を作るほんの小さな一欠片だけれど
それで丁度良い
こんなん子供に言わせるなんて反則だぜ監督〜!!


野性的で逞しく、可愛い声。
この子役・・・
オーディション4000人の中から選ばれたというのは
伊達じゃあない・・・!!


ママについてパパが語るのですが
その内容がマジカルミラクル。
台所にママが入ると、美人過ぎて、火をつけなくても湯が沸いた、とか。
パパの、ママへの愛を感じます。


ハッシュパピーがこれからもバスタブで生きてゆくのかどうか
何が起こるかも分かりませんから
それは僕等の知り得ないこと。
ですが
未来の科学者が見付けてくれるでしょう。
バスタブで生きたハッシュパピーとそのパパの物語を。


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