ANVIL〜THE STORY OF ANVIL〜

2012年初号泣。
今年これ以上泣く事は無いのだろうなぁぁ〜。
只のドキュメンタリー映画じゃぁないんだ、これは、そう、魂そのものを映しているんだ。


輝ける、そして愛すべき80年代、HR/HMがある種の絶頂期を迎え光っていた時代。
84年日本で行われたロックフェスに参加するべく来日したバンド
スコーピオンズ、ボン・ジョヴィ・・・
彼等はその後ビッグネームの仲間入りを果たした。
売れたからね。
で、そん時、彼等と共に来日していたのが本作の主人公バンド
アンヴィル


ミュージシャン達からその才能と技術を認められながらも
今の今まで鳴かず飛ばずの不遇な時を過ごしてきたアンヴィル。
スラッシュ、レミー、ラーズ、トム・アラヤ等々
そうそうたる面々がアンヴィルを称賛している事からも明らかですが
実際ちらちら流れるサウンドに耳を傾けていると
凄くかっこいいじゃないか!!
これがマジにチャンスを逃してきた音なのか?!勿体無いの一言だ。


ヴォーカル兼ギター担当のリップスは、歯並びががったがたの笑顔がチャーミングなキュートメン。
お堅い糞真面目そうなユダヤ系の家庭できちんと躾けられて育ちました。
だから素直で正直で真面目で可愛いのです。
15歳の頃からだったかな、14だったかな、彼と一緒に音楽を続けている親友ロブ
ミュージシャン達の曰く、本当に秀でたドラマーらしく
同時に優れた画家さんでもあります(そっちで活動した方が儲かるんじゃないか?)。
うんこも質感までリアルに再現。
おとんがちょっとショーン・ペンみたいにクールで素敵だ!!
そして羨ましいなぁ。
自宅で爆音を鳴らしても許される環境。
カクタスやブラックサバスを聴いていたロブのドラムの上手さにリップスが惚れたのね。
カナダの広い広い雪景色がなんとも切ない。
二人とも勿論ワイフがおりまして、子供が尋常じゃなく美形なのは何なんだ?!
すっげぇぇぇぇぇぇぇ〜可愛い。
あの子達をハリウッドに送り込んだらどうなんだ?!
綺麗なまま成長するかは分かりませんが、撮影時はまるで天使って感じだぞ!!


音楽を続ける為に、お金を稼ぐ事を諦めた。
周囲の反応も様々。
そりゃそうだよな。
50代になってもロックスターを夢見ているなんて
30年も同じバンドを続けているなんて
言うのは簡単だけど、実際にやってのけるのは難しいんだから。
解散せずにずっと、だぜ?
ローリングストーンズやエアロスミスの偉大さに改めて感服だろ。
アンヴィルもそうなんだぜ?
長年やってきた、俺達は無名じゃない。
それが強み。
それが全て。
俺達の歴史には価値がある。
この映画を涙無しに観られるかい?僕には到底無理だった。
というか劇場予告で泣いてたしな。
だから本編では勿論、序盤からずっと鼻を啜っていたんだ。


売れないのにゃ理由がある。
マネージメント。
ふむ、その通りだ。
出来上がった物がどれだけの名盤であっても
レコード会社や事務所の積極的なサポートが無くてはなかなか売れない世の中だもんな。
デヴィ夫人もおっしゃっていたが
金を出せば誰だって売れるに決まってる。
清春も歌っていたが
金を使えば使うほど有名になる。
歪んだ常識だよ。
碌にツアーも出来なきゃ皆に知ってもらう機会すら無いんだもんな。
アンヴィルは長年ずっと全てを自力で続けて来た。


5週間のツアーで収入がゼロ、それでも後悔しない。
道に迷って遅刻したり
電車のチケットが満席で買えなかったり
よくある話だけどお客さん全然居なかったり
レコード会社が一社も見に来てくれなかったり
悲しくなるよ。
時間は無くなる一方だから今、やるんだ。
だけど不安も多いよな。


13枚目のアルバム、THIS IS THIRTEEN
大物プロデューサーであるクリス・タンガリーディスにデモテープを送るリップス。
これを聴いて彼がもう一度俺達とやりたいと言ってくれると良いなぁ、と。
その願いは叶い、しかし今度は金銭的ハードル。
200万という大金(きっと富裕層からしたら大したこたぁない額なんでしょうけどね・・・)が必要。
家のローンを見直したり儲かりそうな仕事に手を出してみたり
リップスのお姉さまが援助してくれました。
ロックバンドと言えば
レコーディング作業時の喧嘩はつきもの。
難産であっても良い物が出来上がればそれもまた良い思い出。
さて、完成したのは彼等の集大成とも言える自信作。
レコード会社に配ったけど返事は無い、しょぼぼん。
地元EMIに望みを託すも、時代に合っていないと断られてしまってしょぼぼぼん。
でも二人には、新作は何処で買えるの?ってメールが沢山来る。
ファンの為に作ったアルバムのだから、自分達で直接売る、二人はずっとこうしてきたのだから。


ある日、日本のプロモーターから連絡が来ます。
新作を聴いて、是非、東京のロックフェスに参加して欲しい、とのこと。
嬉しそうなリップスの表情!!
84年の来日、あの時は20代だった。
あれから長い時を経て、彼等は再びやって来た。
ところが出番が昼間だと知り、顔が曇る。
2000人キャパの会場で、観客が5人だった事もある、と。
観客がゼロでも演奏する、このバンドが好きだから、でも
自分を支えてくれた人々の事を考えると申し訳無い、と。
言うのです。
目を閉じて想像するんだ・・・会場は満杯でお客さんが盛り上がって騒いでる・・・
終わると言われるんだ・・・悪いがギャラが払えなくなった、客が5人しか居なかったから。
こんな遠くまで来て、観客が5人だったら悲しいな、と。


うぅ、駄目だ、これ打ちながら思い出し泣きしちゃってるよ、ぐすぐす。


ステージに立った彼等を待っていたのは、ぎっしり詰まった人々の熱気と声援。
嬉しそうにステージを降り、花道を歩くリップス。
この様子を涙無しに観れるかい?
僕には出来なかった。


エンディングの曲が美しくてまた素晴らしいね、この映画は。
撮影時に在籍していたギタリストのアイヴァンは脱退してしまったようです。
リップスとロブは一生一緒にメタルしてるんでしょうね。
グレンも傍に居てくれてると嬉しいな。
だって最高のバンドだからさ。


この映画を見ながら僕はずぶ濡れに泣いていたのですが
学んだ事は
マネージャーは日本人が良いと思うよ、って事。
きっちりしてるし、少なくとも電車の切符の予約くらいは前もってやっとくだろうなぁ、と。
おとなしくない性格であれば尚良し。
積極性のあるパワフルな日本人がマネージャーに付いてくれればなぁ。


バンドとしての収入が無くても、それでも続けるのは
バンドは喜びを与えてくれるから。
糞のような日々だけど。
少しも恥ずかしくない人生を送る彼等に僕は敬意を表する。


僕も頑張らなくっちゃ!!
色んな出版社に絵を送ったのは2年くらい前だしな、また送ってみようかな。
需要の無い絵柄でも、取っつきにくいと言われても
諦めたらそこで試合終了ですよね、あんざいせんせ〜。


あ、アンヴィルの14枚目の新作は既に完成しております。
この映画見たら、取敢えずアンヴィルのサウンドをもっと聴きたくなっちゃうよな。
それにしても幕張メッセって2万人も入るんですね。
知らなかった、凄ぇなぁ。
あの会場を更に人で埋め尽くすほどの人気を獲得してまた来日して欲しいものです。


ところで、バイブでギターを弾くって何なんだろうその発想は。
無邪気だなぁ。


売れてるかどうかってのは、本物のバンドかどうかってのに関係無いんだな。
やっぱ魂だな。
彼等は髪が薄くなり頬の肉が垂れ下がっても
決して腐っていない本物のロック野郎達なのです。


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