MILLION DOLLAR BABY

涙を拭けども拭けども、流れ落ちてしまうこの映画ってば素晴らしい。
ボクシングとか興味無いし〜
な〜んて理由で観ないのは、完全に間違い、そう、過ちなのだよ!!
その過ちを犯していたのは紛れもなくこの僕なのだけどね!!


これは、ボクシング映画でありながら
しかしそれ以上に
愛、に、心打たれる作品。


名匠クリント・イーストウッド(以下クリント)の前に、なす術も無く、抗う事も出来ず、完敗、乾杯。
良い内容に、良い役者、それだけでもこん畜生。
更にエンディングも・・・おっとっと。
順を追ってお話しましょう。


うふふ〜センスのあるタイトルだよな。
だって、全っ然これっぽっちも観る気の無かった時から
何故だかこのタイトルは印象深くて、響きも良いし黄金色に輝いてるし・・・ずっと覚えてたのですよ。
ミリオン・ダラー・ベイビー


洋画をぽつぽつ観るようになって、ヒラリー・スワンク(以下ヒラリー)という女優自体が気に入って
そんで初めて、あ、ちょっと観ようかな・・・と思いましたが
でも手を出さず。
しかし何か(その映画は忘れちまいましたが)のDVDでCMを観まして
あれ?これ面白そうだぞ・・・
きゅぴーんと来た訳です。
そんで観てみましたら、観る気の無かった頃の俺の阿呆!!お馬鹿!!おたんこなす!!ってなったのさ。


ヒラリー扮する駆け出し?ボクサーであるマギー
30歳を越えているもののボクシングを諦められない、ウエイトレスしながら鍛える戦乙女。
私にはこれしか無いの、年だなんて言わないで・・・っつー台詞が妙に胸に残った。
多分、夢を追いながらどんどん年を重ねゆく自分と重なったのかも。


ジムを経営するおっさん、クリントと組んで
ヒラリーどんどん強くなります。
クリントには離れて暮らすが居ますが、出した手紙はいつもポストに舞い戻る始末。
教会の人は信じてくれませぬが、彼はそれでもずっと手紙を書き続けてるのです。
信じろよぅぷっぷす〜。


クリントは彼女を「モ・クシュラ」と呼び、次第にそれは観客にも広がる。
強くて可愛い彼女は人気者、各地で「モ・クシュラ」コールだいぇいいぇ〜い。
しかし
クリントはチャンピォンに挑戦させようとしません。
その昔
共にジムを経営するモーガン・フリーマン(以下フリーマン)がばりばり現役だった頃
彼がチャンピォンに挑戦した時の事。
途中、もう危険過ぎるから、と、クリントは止めようとしますが
フリーマンは戦い抜き、片目を失明してしまいました。
そゆ訳だ。
しかも今のチャンピォンは卑怯な反則技連発野郎じゃぁないか!!
ヒラリーはいつでもやる気満々。


因みにヒラリーの家族は、カスな設定でした。
マジにどん底だ。
人間の屑みたいな連中で、法が許すなら本気でぼこぼこにぶん殴ってやるのに・・・って感じです。
映画なんだがね!!
貧しさの所為で腐ってもうたんでしょうか。
家買ったったんだからもっと喜ばんかいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ。


それはさて置き
結局、相手方からの熱烈アプローチで戦う事に。
賞金は勿論、ミリオン・ダラー
あぁ、でもでもやっぱし悲劇は再び舞い降りた。
相手の見事な反則プレーによって、ヒラリーは寝たきり状態麻痺状態に。
動けないので床擦れが酷く、片足も切断。
うんこ野郎な彼女の家族は、金だけ頂いちゃおう〜とやって来ますが、流石にヒラリーもキレる。
本当、腐った奴らだったなぁ・・・。
追い返しますが、当人は悲しくて淋しくて悔しくて仕方ない事でしょう、予測ですけど。


ヒラリーは、充分に生きたからもう死なせて欲しい、とクリントに頼みます。
出来るかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
教会に相談しても役に立たぬ。
神は心の支えにはなれても、答えは教えてくれない。
何より、神が正しいとは限らない。


悩みに悩んで苦しみの末、望みを叶えてあげるクリント。
最後に、彼女のリング上での呼び名であった「モ・クシュラ」の意味を教える。
愛する人よ、お前は私の血」。
それを聞いて、ぽろんと涙を零すヒラリー。
俺、号泣。
究極の愛を観た。


その後、クリントはジムに帰って来なかった。
彼はそんな男だったんだよ、と、フリーマンが
クリントの代わりに娘に手紙を書いているのでした・・・。
フリーマンが居るだけで、物語は深みを増す。
彼は唯一無二の存在感を持っている、う〜ん、類稀なる役者さん。


エンドロールが静かに静かに流れてゆくのが心地良く、たっぷりどっぷり余韻に浸れます。
流れる字の羅列をぼんやり眺めていると
映画に溢れる愛の深さにじわじわと涙が甦り、泣きやめないっちゅぅの困るんだぜ。


アカデミー作品賞監督賞?持ってけ持ってけ!!
ミスティック・リバーも良かったし、どうも有難う、こんな名作を生きてる内に観れて・・・幸せだよ僕は。


尊厳死に関しては、色々難しいので多くは語れませんが
人間(いや人間に限った話じゃないですが)は生きて死ぬ生き物。
死にながら生きるのは余りに苦しい、のでは、ない、で、しょうか、ね・・・。
知らん!!
なってみなきゃ分からぬ事です!!
勝手に空想であぁだこうだと言うのは良くないですよね・・・。
一つ確かな事は
選択の自由は誰にも平等に在るべきだって事ですかね。
死に方の選択、それを拒む選択
どちらも同等に扱われるべきでしょう、そうじゃなきゃやんなっちゃうよ、もう。


血の繋がらない他人と、真に心が通うだなんて、奇跡さ。
たった一人でも
愛を注げる相手が、愛を注いでくれる相手が居れば、なんて幸せなのだろう。
静かなる衝撃に心が震えてしまった。
忘れられない映画だ。


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