STAND BY ME

最近、ミューズの晩餐で取り上げられてましたね、いぇ〜い。
また観たくなりました。
スティーブン・キング(以下キング)原作の、名画中の名画。
名画と言っても、号泣してスクリーンが見れないよぉぉぉぉぉぉぉ〜とかそういうんじゃぁない。
もっと違うベクトルの感動なのであります。


12歳くらいの頃って、心の揺れる時期。
それは少年達特有の多感で敏感で、大人になりつつも純粋な時期。
残念ながらこの時期が訪れるのは少年達だけで、少女には無いように思える。
少女達にも思春期ってのは存在するのですが、少年達の経験するこの透明で不安定な状況とは、何か違う(気がする)。


しかし少年達も何れは大人になってゆく訳で
つまりこの時期と言うのは、一種の幻のような物なのであります。


そんな難しいお年頃な少年達4人の、死体探しの冒険映画。


幼かった頃の親友を覚えていますか?
仲良し(なのかどうかイマイチ曖昧な線に思える)4人組み。
一人が、行方不明になっている男の子の死体の在り処を、偶然、耳にします。
4人は、死体の第一発見者となってテレビに出てヒーローになろう!!と考えます、おいお〜い。
まぁこの年頃って単純に、そういうのに興味がある時期でもありますしね!!
人間の性。
彼等は徒歩でてくてく現地へと向かいます。
野宿だってへっちゃらさ!!
そんな中、主人公君と、リバー・フェニックス(以下リバー)扮する少年の距離はぐぐっっと近付きます。
正直、他の二人はなんだか阿呆そうだしな・・・一人(眼鏡君)はなんかキレてるし・・・。
色々ありましたが無事に現地に到着。
いざ死体を目の前にすると、なんか・・・微妙な気持ちになってしまった4人。
そりゃそうだろうよ。
其処へ、これまた丁度最も頭の悪い時期であろうお兄ちゃんグループが登場。
死体をよこせ、と主張。
主人公君は、護身用に持っていたをぶっ放して威嚇。
激渋な台詞で追っ払います。
少年達は匿名で警察に通報、ヒーローにはなりませんでした。
中学に上がって・・・
4人はもう4人で集まる事から遠のき
そして
大人になった主人公君は、新聞にて、親友の死を知るのでした。
彼は弁護士となって、(この辺うろ覚えなのですが・・・)街中で殺されてしまう迄、多くの人々を救っていたらしい。
とても彼らしい人生を送ったのだなぁ、と思いつつ
あんな友達はもう現れないだろう。
主人公君は息子達に呼ばれ、書いている小説を終えて庭で遊ぶのでした。
此処で、弾むサウンド、ベン・E・キングのヒット曲、スタンド・バイ・ミーが流れ出すのです。
終わり方が上手いのです、やるなぁ。


物語の中心、4人の少年達。
彼等一人一人の持ち味がなんとも良いスパイスとなって、この派手さの無い物語を盛り上げているのです。


4人の内でもメインとなるのが、主人公君と、もう一人。
当時15歳だったリバー演じる、震えるような少年の心情吐露シーンは、何か胸に迫る物がありますね。
彼の告白と言うのは
盗んだ給食費を先生に返したところ、その先生がそれを更に盗み
彼に罪を着せた、最悪ですね。
返そうだなんて馬鹿だった・・・そう言って泣く少年。
社会の枠からはみ出してしまうような、繊細な心を持った役(マイ・プライベート・アイダホ然り)を
リバーは見事に演じきれる(素人意見ですが)、そんな俳優でした、よね。
不器用そうな切ない表情を、器用に演じる人でした。
顔も綺麗でしたね。
23歳とは・・・逝くには早過ぎる、才能溢れる若者でした。
生きていれば40歳
きっと素敵な名優となっていた事でしょう(多分!!)。
でも、そういう悲劇的な部分が、彼の演技の価値を更に高くしているようにも思えます。
カート・コバーン始め、死ぬと伝説になる現象ですね。


キング作品と言えば
幻想的で不可思議でぞっとするようなミステリー。
でも何気に、友情を描いた作品も多い。
人気のショーシャンクの空に、のような感じではなくて・・・もっとこう・・・
もう戻れない少年期に結んだ絆というか
共通の秘密を持った少年達が、大人になってもそれを大切にしていたり・・・
ホラーでありつつ友情も描いている作品とか、僕そゆのが特に好きです。
自分にも欲しかった、訪れなかった冒険を、未だに諦めきれずに居るのかもしれません。


あとキングの作品と言えば(僕が見た限りでの話ですが)
登場人物が小説家。
なんか・・・可愛いよな、キングって。


さて、映画の話に戻りましょう。
4人の道中はハプニングは勿論の事、子供らしく陽気な歌に包まれていたりもします。
そう、映画と音楽は切り離せない物。
エンディングに流れるスタンド・バイ・ミー、この選曲の見事さ!!
この曲じゃなかったら、印象、後味、此処までの物じゃなかった事でしょう。
っていうか映画のタイトル自体が変わっていたか・・・。
因みにキングの原作でのタイトルは、THE BODY
死体ってタイトルです。
それをあの曲と同じタイトルにしたのは、大正解だったと思います。
ポップで可愛らしく、だからこそ逆に、胸が熱くなるような気持ちになるのです。
別に泣くようなストーリーじゃないのに
あのエンディングが流れると、目頭が熱くなるのです。


変な邦題が付かなかった事も良かった!!
カタカナ表記のスタンド・バイ・ミー。
ノスタルジックでありつつ、かっこいいし、唱え易く覚え易い。


この映画にまつわる、個人的なお話。
レンタルDVDにはよくある事(本当しょっちゅう)なのですが
シーンが飛ぶ。
ディスクに傷がばりばり付いてるんですね。
しゃぁない。
でも選りにも選って
冒険の末、やっと死体が見れる!!ってシーンで飛びやがったぁぁぁぁぁぁぁぁ〜。
気付いたら4人が微妙なテンションになってて
え?今もう死体出た?今?え?
一緒に見てた姉と共に、何ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃl?!ってなりました。
だからこの前のミューズの晩餐でやっときちんと死体が見れた訳です。


書いてたらなんか本当にまた観たくなって来ました。
だから名作なのですね。
時が経つと、また、観たくなる。
また観て、また胸が熱くなる。
僕等は何度だって少年期に帰れる、あの4人と一緒なら。


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